為末大さんの「走る哲学」を読みました。
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Twitter(現X)の再編だそうです。
テーマ毎に幾つかのつぶやきが載せてあります。
当時プロの少ない陸上界で独特な立ち位置で活動をされている印象でした。
途中には編集者の方との対談の部分もありますが、いろいろ考えて来ていたんだなぁと思いました。
自分の働き方に重ねることは難しいですが、思っていたことを言語化してくれているところがいくつかあったので抜粋します。
「長く競技をやってきて振り返ると、強烈に何かを信じて突っ走った時期と、それを急にばからしく思えてふっと方向転換する時期の二つがある。」
「選手が考え始めるというのはどういう事かといえば、例えばハードルを越えるとか前に進もうという意識しかない選手が、そうしている自分を眺める視点を持ち始める事に近い」
「やればできた、の段階が終わり、やってもできないかもしれない、の領域に入ると、自分観察をせざるを得なくなった」
「”諦めるな”と”諦めてもいいんだよ”の間に”諦めたくない”がある」
「気づきや学びは自分の考えとは違う考えがぶつかった時に起きて、自分に考えのない人、他の考えを一切認めようとしない人は、視野が広がらない」
「技術ってのは考えていくと時々、目的を達成するための技術だったのに、その技術を習得する事が目的になってしまったりする」
「あの時に今の頭があれば、今あの時の体があれば」
確かにとうなづけるところと、鋭すぎて触りたくないところと混じっている感じがする一冊でした。