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40歳。小説家として10年。
妻に交通事故で先立たれ、小学生の息子と二人暮らし。
ところどころ自分と似たところもありつつ、似ていないところもあり、似たくないところもありました。
歳を重ねることでくる焦り 家のローン・子供の教育費等働かざるを得なくなる外的要因。
自分ではない人生でありながら、自分に重ね合わせて考えながら読み進めました。
商業文筆家としての仕事の難しさに触れられたところや、賞レースのドキドキ感が特に自分とは異なる世界に立てたような気がしました。
一方で、妻と離れてしまうこと 妻以外の女性と恋をしようとすること
今まであまり考えていなかったのですが、(この逆も含めて)起きる可能性があるとも思いました。
立ち直ることができるのか どんな風に毎日を過ごしていくのか
考えるだけで胸が締め付けられる感じです。
いやだ 無理だ と言う感情に押されて具体的にどうするかは想像もできません。
改めて今を大切に、今しかできないことを楽しんで毎日を過ごしたいと思いました。
妻と過ごせる毎日、子どもと過ごせる毎日。今の自分が過ごせる毎日。
刻一刻と変化する中で1日1日をどんな心持ちでどう過ごすか。
「今日は明日よりも永遠に一日若いのだ」
「そのときにできるベストを尽くして、結果を待つ。それしか作家にできることなんてないのよ」
いいこと書いていました。
石田衣良氏の2009年の作品です。
ドラマから入り、小説も読んだ池袋ウエストゲートパークの著者です。
1960年生まれ 広告制作会社勤務を経て1997年に池袋ウエストゲートパークでデビューされています。
37歳。
そういう年齢なんですかね。