今までに読んだ本よりも非常に具体的で、仕事ができるように「見える」テクニックやメンタリティを書いてくれている本は珍しくスイスイ読むことができました。
評価は他人がするものだから、自分のためには「ずる賢く」、かけた労力に対してどれだけ周囲の評価が上昇するかのコスパを考えて仕事することを勧めています。
会社の外でも通用する力や、会社の外での人脈という観点は私からは抜けていたと思います。
私の場合、医師免許があればある程度の働き口はあります。
ただしそれ以上に、働きやすい環境を選べるようになるにはより専門的な力が必要になるかもしれません。
一方、出世に関する記述については、思うところがありました。
踊る大捜査線 という刑事ドラマでこんなセリフがありました。
「正しいことをしたければ偉くなれ」
当時中学生くらいだった私にはただカッコいい言葉と思っていました。
社会人として組織の歯車となっている今、偉くならないとなかなか周りの環境や状況を良くすることができないと感じます。
自分が考える「良い」と周りの人が考える「良い」が異なる可能性も考慮しつつ、変化を提案するには本書でいう「キャラ」でも可能かもしれません。
ただキャラでは足りない「立場」が必要で、そのためには出世が必要になることもあるのではないでしょうか。
実際には「合わない環境であれば転職してしまえ」という考えも一理ありますが・・・。
気持ちよく過ごせる働き方を再考する良いきっかけになる一冊でした。